とある魔術の禁書目録　３巻 （鎌池和馬 電撃文庫）

本

良くも悪くも禁書目録の３巻、といった感じ。
個人的には中途半端に科学ちっくな説明を入れているのがマイナスな気がしないでもなし。
ところどころで妙に説明っぽいというか、数行にわたる解説パートが入ってくるせいでテンポが崩れるというか。
しかもその解説のことごとくがなんつーか引っかかるのがなぁ。
あとはまあ中盤のビリビリ娘との対峙は、たぶん結構良いシーンな気がするんですけど、主人公の常軌を逸した不死身っぷりのせいで微妙に笑ってしまうなぁとか。
幸運という神の奇跡すら打ち消す主人公に運が良かったから死ななかったなんて説明は無理でしょうし、この辺は以降の巻のための伏線なのかなーとか。
というかあんだけ派手に動き回っておいて「美琴の電撃のせいで体は思うように動かないし」とかどの口で言いやがりますか。
あとは異能力バトルものとしてラスボスがどうにも頼りないというか。
２巻のときも思ったんですけど、なんか自滅してるだけだよなーとか。
主人公が自滅に追い込んでいるというよりは間抜けなラスボスが文字通り勝手に自滅してくれたような感じでなんというか。
設定とかに力を入れてるっぽい雰囲気はあるんだけど、どーも詰めきれてないような気配がするのは別に今に始まったことではないというか
そここそが私がこの作品の好きなところといえば好きなところなわけで、長所と短所が見事に重なっているという状況はプリンやラセンに対する思いと根っこが同じな気が。